X280のSSDを交換するために裏蓋を開封したので、
WWANスロット(M.2 type2242)にLTEモジュールやSSDが認識するのか?気になる内部をチェックしてみる。
従来機種のX240からX270まで、とにかく裏蓋の開封が困難きわまりなかったけど、X280はあっさり、2、3分で開くことが出来た
過去機種では素手で開けようとすると、出血したり、本体の爪が折れたり・・・慣れていないと1時間以上、格闘するなんてことも。
X280になって劇的に改善
ドライバー1本。5本のネジを緩めるとモニタヒンジ側のカバー部分にわずかな隙間が空くので、爪を引っかけて引き上げるだけ。
T460sから採用されている裏蓋の機構が採用されて、
X280からメンテナンスが容易になりました。
ThinkPad X280が届いた X270と違いを比べながら10日間使ってみた
WWANスロットにSierra Wireless EM7455をとりつけてみる
発売日に購入したX280なのでLTEには未対応。
そのため、WWANスロット(M.2 type2242)が空いている
![X280 WWANスロット LTEモジュールを挿す場所](https://korya-sugoi.com/wp-content/uploads/2018/03/HI608339.jpg)
WWANカード取り付けネジはついていましたが、
LTEアンテナ線は敷設されておらず、自分でLTE対応にするのは厳しそう。
気になったので試しに、X270についていたLTEモジュール
Sierra Wireless EM7455を取り付ける
![X280 にSierra Wireless EM7455を取り付けてみた](https://korya-sugoi.com/wp-content/uploads/2018/03/HI608297.jpg)
電源を入れると、画面が真っ黒なまま英文表示が・・・
1802: Unauthorized network card is plugged in – Power off and remove the network card. System is halted
![X280 WWANカード BIOSではじかれる](https://korya-sugoi.com/wp-content/uploads/2018/03/HI608300.jpg)
システムが停止しました。
不正なネットワークカードが接続されています、電源を切り、ネットワークカードを取り外してくださいと出た。
どうやら、X280対応のWWANカード(LTEモジュール)はFibocom L830-EB か Fibocom L850-GLらしい。
未対応のWWANカードを挿すと、
BIOSではじかれて、Windowsが起動すらしません
仮にX280に対応するWWANカードを手に入れて認識したとしても
LTEアンテナ線の敷設が必要になってくる。
モニタ周りにアンテナ線を這わせなくてはならないので、
上級者向けのカスタマイズとなります。
あと、ご注意いただきたいのが、LTE未対応のX280の場合、
SIMスロットのトレイに切りかけがなく、nanoSIMカードがはめられない仕様になってます。
![X280 SIMトレイ LTE未対応は注意](https://korya-sugoi.com/wp-content/uploads/2018/03/HI608331.jpg)
未確認ですが、万が一、SIMスロットが無効化されたりしていたら
せっかく対応のモジュールを取り付けても後の祭り。
LTE対応に自分でカスタマイズするにはハードルが高すぎるので、最初からLTE対応のX280を購入した方がよさそう。
WWAN スロットにM.2 type 2242 SSDを・・・
従来機種のX270で、LTE未対応なら、空いているWWANスロットにM.2 type 2242のSSDを挿してセカンドストレージとして運用ができた
→ ThinkPad X270 M.2 2242 セカンドSSDを増設して2個で運用
同じことがX280でも出来るのか?
トランセンドの256GB SATA SSDを挿そうとすると・・・
![X280 M.2 type 2242 SATA SSDは認識する?](https://korya-sugoi.com/wp-content/uploads/2018/03/HI608302.jpg)
裏面のコンデンサ類がひっかかってスロットに装着できない。
![X280 type2242 SSD 裏面のコンデンサが引っかかった](https://korya-sugoi.com/wp-content/uploads/2018/03/HI608307.jpg)
X280本体が薄型化した影響でしょう。
両面実装タイプ type 2242 SSDは取り付けは不可
いまのところ、片面実装のtype 2242 SSDは日本に出回っていないよう。
WWANスロットにSSDを取り付けても認識しない気がしますが、
片面実装 type2242 SSDが販売されたら試してみよう。
メモリはオンボード SSDは交換可能
X280からメモリはオンボードで
基板にはんだづけされているので増設・交換はできない。
用途に合わせてメモリが交換出来なくなったのは残念ですが
メモリの転送速度は従来のX270より1.5倍ほど速くなっていた。
いままで、シングルチャネルだったメモリが
オンボードによりデュアルチャネルで動いてると思われます。
X280で簡単に交換出来るのがSSD
規格はM.2 type 2280でSATAとPCIe NVMeに対応。
![X280 ストレージはM.2 type 2280 SSD SATA PCIe NVMeに対応](https://korya-sugoi.com/wp-content/uploads/2018/03/HI608336.jpg)
X270では認識しなかったPCIe 3.0 x 4 32Gb/s 規格
より高速なPCIe NVMeにX280では対応してます。
安価で大容量を求めるならSATA
スピード重視ならPCIe NVMe
amazonなどでSSDの種類も豊富なので
用途に合わせて交換が出来る。
スピーカーが驚きの性能アップ
X280でアマゾンプライムミュージックを再生していると
明らかにX270の時より音の迫力、低音の広がりが違う。
![X280 スピーカー パームレスト側にある](https://korya-sugoi.com/wp-content/uploads/2018/03/HI608321.jpg)
X270ではステレオスピーカーが左右非対称で不思議な位置にありましたがX280は左右対称。
パームレスト側にあってPCに向かったときに最もユーザーに近く、位置としても理想の場所。
スピーカーの表面積が大きくなり、
最大出力が1.5W×2だったのが2W×2 の合計4Wにパワーアップ
ちなみに14インチのThinkPad X1 Carbonだと1W×1Wの合計2W。
出力が大きい=音がよい わけではありませんが、
ソフト側のドルビーオーディオプレミアムが効いているのか
ノートPCとは思えないほどいい音に感じる。
![X280 スピーカー 出力アップして音がよくなった](https://korya-sugoi.com/wp-content/uploads/2018/03/HI608320.jpg)
特に音量を最大にしたときは違いが顕著。
X270では音が割れたりするのに対し、
X280ではご近所迷惑じゃないかと感じるほどの迫力で、ひずみも少なくブルートゥーススピーカーから音が出ているかのよう。
20人以下のちょっとした会議でPCから音をならしたいときは、X280の内蔵スピーカーで十分事足りそうです。
静かなCPUファン
完全内蔵型バッテリー
ThinkPad伝統のふくろうファンも健在
ファンの羽が斜めで特殊な形状になっていて、
静かに獲物に近づくフクロウの羽から着想を得たそう。
![X280 おなじみふくろうファン](https://korya-sugoi.com/wp-content/uploads/2018/03/HI608315.jpg)
厚さがわずか5mm程度ですが、
ファンのサイズが大きくなり、羽の枚数も増えた。
X280はX270以前の機種に比べて、ファン音が静かに感じる。
従来機種は室温22度程度の部屋で
CPU使用率が常に30%を超えると
ファンが回り、音がしていました。
X280では多少CPUに負荷をかけてもファン音が聞こえず
回ってるのか回っていないのか分からないほど。
もちろん、CPUに大きな負荷がかかればそれなりに大きな音がします。
CPU使用率35%を超えるとファンの薄さからか
キーン音とともに、うるさいなと感じるレベルになる。
(※室温によって変わるので参考程度に)
ただ、同じ作業をしているのにX280では
ファンの吹き出し口から風切り音が聞こえる場面が少ない。
![X280 CPUのヒートパイプが太く長い](https://korya-sugoi.com/wp-content/uploads/2018/03/HI608312.jpg)
ファンの回転数を制御するシステムが進化したのか?
CPUとファンをつなげるヒートパイプが長く、太くなり、
大型化しているので冷却性能が多少上がってるのかも。
バッテリーは完全内蔵型に。
従来機種は内蔵のフロントと取り外しが出来るリア、2つのバッテリーを切り替えてましたが1つにまとまりました。
電源容量は48WhでX270以前、
フロント3セル+リア3セルを搭載した時と変わりがない。
![X280 バッテリー容量](https://korya-sugoi.com/wp-content/uploads/2018/03/HI608324.jpg)
バッテリー駆動時間は体感でX280の方が長い。
バッテリーが1つになったことで電源効率が上がっている!?
windowsソフト側での電源管理が進歩したのかも。
自分で容易に交換出来る部分はほぼSSDのみのX280ですが
ビジネス用PCとして要となる冷却機構は手を抜いていない印象。
スピーカー性能がアップしてるのにはびっくりでした。
薄型軽量化されたのに、12.5インチの限られたスペースににこれだけの物が詰め込まていて、基板を眺めてるだけで楽しめる(笑)
ある意味、芸術品とも言えるかも。
中身を見てつくづく、よく作られているなーと感じたX280の内部でした。
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